月喰み

イラスト

誰が言い始めた事だか分からないが、

月は人工物という話がある。

そうだとするなら、

何故?何の目的?

そう思うのが普通だろう。

その事について、ここで、私の見解を述べよう。

あれは供物だ。

満月の日に出生率が上がる事から明らかな様に、

月の光には、大量の生命が含まれている。

我々は、神話の時代からの脅威から

その脆弱な我が身を守る為、

生命の正体を解明し、それを利用する技術を得た。

そして、その血肉伴わない仮初めの生命を球体に封じ込め、

空へと飛ばした。

ここまで言えば、私の言いたい事は分かるだろう?

月が無くなりし時、再び脅威がやってくるのだ。

卑弥呼が皆既月食の際に死んだのも、

彼女が他の何より生命に満ち溢れていたからだと考えられるのだ。

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